数独の夕べ 2017年6月イベントレポート

6月8日、毎日メディアカフェにおいて「数独の夕べ6月」が開かれました。

今回はまず、日本パズル連盟の西尾徹也代表理事と、日本数独協会の鍜治真起代表理事による対談「ペンシルパズルの牽引者」を行ないました。

■日本での数独とナンプレの始まり
西尾さんは1980年代初頭にアメリカのパズル誌で知った「Number Place」を「ナンバープレース」(ナンプレ)として紹介。以降、数千問のナンプレを制作する一方、「お絵かきロジック」「ABCプレース」「1つ違いナンプレ」などのオリジナルパズルを考案しました。
一方、鍜治代表理事はNumber Placeに独自の工夫をして、「数独」と名付けて、これを広めました。



■パズルの歴史の中ににおける数独とナンプレ
対談ではまず、鍜治代表理事がパズルの歴史を話しました。「100年以上残るパズルは限られています。1913年のクロスワードパズル、1920年代のジグソーパズル、1980年代のルービックキューブ、そしてSUDOKU(数独)です。ペンシルパズルと立体パズルがあります。ジグソーパズルや知恵の輪などが立体パズルです。1980年にパズル雑誌を創刊した時、ほかにはパズル雑誌はなかった。その後、次々にパズル雑誌が出てきました」
西尾さんは「外国のパズルマガジンを洋書店で買っていました。世界文化社でおしゃれなパズルマガジンを作ろうという話になり、編集に協力しようとしたら、作家がいなかった。そこで、自分で作るようになりました」と話しました。



■数独・ナンプレの魅力
西尾さんはナンバープレースの魅力について、「数独の王道はありますが、それのバリュエーションも楽しめます」と述べました。数字の代わりにアルファベットを使う「アルファベットプレース」や、等式ナンバープレースなどがあります。「ナンバープレースを『ナンプレ』と短くするのに僕は反対したのですが、みんな短くしようとする。お絵かきロジックを『お絵ロジ』にするのはさすがに抵抗しましたが」と苦笑しました。お絵かきロジックについて、鍜治さんは「解くと絵になるというのがセンスですね」と評価しました。西尾さんは「考案した時に、これは広まると思っていました。
質問で、「数独とナンプレは対立してはいないのか」と尋ねられた西尾さんは「変な名前を付けやがって、とは思っていましたがね」と笑わせ、鍜治さんは「お互いにリスペクトしていましたよ」と答えました。



続いて、恒例の数独ゲーム大会です。
最初は「わんこ数独」。「わんこそば」のように数独を解いてみます。新刊「じぃじとばぁば ようこそ数独!」に出てくる超初級者向け問題を参加者に解いてもらい、1問解くたびに、新しい問題が渡されました。10分間の制限時間内に次々に数独を解いていく新しい遊び方です。最高だった参加者は8問正解でした。次に、数独団体戦。参加者を2チームに分けました。第1回戦はチーム全員で相談して、数独問題を解きます。第2回戦はリレー競争。1人1分の持ち時間で解けるだけ解いて、1分過ぎたら次の人とタッチして交代、先に解き終わったチームが勝ちというルールです。「わんこ数独」と団体戦の総合成績の優秀な参加者に、賞品がプレゼントされました。

数独の夕べの次回は7月13日(木)18:30~20:00です。参加無料、初心者も歓迎します。